その他の相続手続きについて

相続手続き(その他の手続き)|自動車の名義変更・クレジットカード解約・携帯電話解約の方法

相続が発生すると、不動産や預貯金の名義変更だけでなく、自動車の名義変更、クレジットカード解約、携帯電話解約などの手続きも必要になります。

これらの手続きを適切に行わないと、不要な費用の発生につながる可能性があります。

本記事では、自動車名義変更・クレジットカード解約・携帯電話解約の流れや注意点について詳しく解説します。

1. 自動車の名義変更(相続手続き)

被相続人(亡くなった方)が自動車を所有していた場合、相続人が名義変更を行う必要があります。原則的には、道路運送車両法という法律に、15日以内に手続きをする旨が定められています。

名義変更をしないまま乗り続けると、税金の支払いや保険の更新が滞るリスクがあるため、速やかに手続きを進めましょう。

自動車名義変更の手続き方法

車の所有状況を確認する
  • ローンが残っている場合
    → ローンを完済しないと名義変更ができないため、ローン会社に相談する
  • 未払いの自動車税がある場合
    → 納税を済ませる
運輸支局で名義変更を申請する
  • 被相続人の住所を管轄する運輸支局(陸運局)で手続きを行う
  • 軽自動車については、軽自動車検査協会で手続きを行う
必要書類を準備する
  • 被相続人の出生から死亡を証明する戸籍謄本
  • 遺産分割協議書及び印鑑証明書(相続人が複数いる場合)
  • 自動車検査証(車検証)
  • 自動車のナンバープレート(管轄が変わる場合)
  • 新所有者の実印と印鑑証明書

なお、自動車の価格が100万円以下の場合には、遺産分割協議書に代えて、「遺産分割協議成立申立書」という書類で、簡易的に手続きすることが可能ですが、価格を確認するための査定書が必要となります。

また、軽自動車の場合には、遺産分割協議書を添付する必要なく、簡易的な手続きが用意されています。

ナンバープレートの変更が必要な場合
  • 相続人が他の都道府県に住んでいる場合、新しいナンバープレートを取得する必要がある
自動車税の申告と保険の名義変更
  • 名義変更後、運輸支局で自動車税の申告を行う
  • 自動車保険の名義も変更する
注意点
  • 相続登記と同様に、相続人が複数いる場合は遺産分割協議が必要
  • 自動車を売却する場合も、名義変更を行ってから売却することが推奨される

2. クレジットカードの解約(相続手続き)

被相続人のクレジットカードを放置すると、年会費が請求され続けたり、不正利用のリスクが発生したりするため、早めに解約手続きを行うことが重要です。

クレジットカード解約の手続き方法

カード会社に連絡し、解約手続きを開始する
  • クレジットカードの裏面や公式サイトに記載された問い合わせ窓口に連絡し、相続による解約の手続きを進める
必要書類を準備する(クレジットカード会社による異なる)
  • 被相続人の死亡を証明する戸籍謄本または死亡診断書
  • 相続人の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • クレジットカード(可能なら返却)

カード会社によっては、相続人からの電話連絡のみで解約できる場合もあります。

カードの未払い残高を確認する
  • 未払いの請求がある場合は、相続人が支払う必要がある
  • リボ払いや分割払いが残っている場合も、一括清算が求められることがある
カードの解約完了を確認する
  • カードの解約後、家族が勝手にカードを使用すると違法となるため注意
  • 家族カードも自動解約されるかどうかを確認する
注意点
  • ポイントやキャッシュバックの未使用分は失効するため、事前に確認しておく
  • マイルは相続できるケースがあるので、規約を確認する
  • 公共料金やサブスク(Netflix・Amazonなど)の支払いに利用されている場合、支払い方法を変更する必要がある

3. 携帯電話の解約(相続手続き)

被相続人が使用していた携帯電話の解約を行わないと、月々の基本料金が発生し続けるため、早めに手続きを進めることが大切です。

携帯電話解約の手続き方法

契約している携帯電話会社に連絡する
  • ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなどのカスタマーサポートに問い合わせる
  • 相続による解約手続きを進める旨を伝える
必要書類を準備する(携帯会社により異なる)
  • 被相続人の死亡を証明する戸籍謄本または死亡診断書
  • 相続人の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 携帯電話(SIMカード含む)
未払いの請求を確認する
  • 携帯料金の未払いがある場合、相続人が支払う必要がある
  • 分割払い中の端末代が残っている場合も、一括精算が求められることがある
データのバックアップを行う(必要な場合)
  • 故人が大切な写真や連絡先を保存している場合、バックアップを取る
  • クラウドサービス(iCloud・Google Driveなど)のアカウント管理も確認する
注意点
  • 携帯電話の契約を引き継ぎたい場合は、名義変更(譲渡手続き)も可能
  • スマホのキャリア決済を利用していた場合、解約前にサブスクの支払いを確認する

4. 相続放棄を検討の際、クレジットカード解約、携帯電話の解約で注意すべきこと

相続手続きの一環で、クレジットカードの支払いや解約、携帯電話の未納料金の支払いや解約手続きについてみてきました。

しかし、相続放棄を検討する場合には、要注意です。

相続放棄をする前に、クレジットカードや携帯電話の料金の支払い、処分、解約をすると、法律上の「単純承認」とみなされて相続放棄が認められなくなるリスクがあるからです。

民法第921条には、以下通り相続放棄が認められなくなる旨が規定されています。

相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき

出典:e-Gov 法令検索 民法第921条

これが単純承認といわれるものです。

さて、クレジットカードや携帯電話の未払いを被相続人の財産から支払うことは、単純承認に該当することは争いがありません。

しかし、単に解約をすることが、単純承認とみなされるかについては争いがあり、相続放棄ができるか否かで判断が分かれています。

したがって、相続放棄を検討しているのであれば、支払もさることながら、解約も控えた方が安全といえます。

意外と盲点となり落としがちなところだと思いますので、相続放棄を考える場合には注意しましょう。

5. まとめ|相続発生後の各種手続きを忘れずに行おう

  • 自動車の名義変更は、運輸支局で手続きが必要。ローンや未払いの自動車税がある場合は事前に精算する
  • クレジットカード解約は、カード会社に連絡し、未払いの残高やポイントを確認してから手続きする
  • 携帯電話解約は、キャリアに問い合わせて解約手続きを行い、必要ならデータのバックアップを取る
  • 放置すると、不要な料金が発生する可能性があるため、相続手続きを早めに進めることが重要。ただし、相続放棄を検討している場合には、不必要なことは行わずに専門家に相談する

相続手続きは不動産や預貯金だけでなく、あらゆる分野の処理が待っています。ポイントを押さえて円滑な相続手続きを目指しましょう。

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